トンマナとは、読者に対し、企業や商品・サービスについてのイメージを伝え、統一感のあるメディアを作り出すための1つの手段です。トーン&マナーの略称として用いられています。ここではトンマナの意味や役割、作り方、メディア運営で必要とされるトンマナの事例をご紹介します。Webメディアの制作にあたってのルール作りをしたい方をはじめ、制作スタッフの間でサイトへの認識を共有する方法を探している、オウンドメディアでより効果的に自社や商品のPRを行いたいという方はぜひ参考にしてみてください。

メディア運営に大切なトンマナ(トーン&マナー)とは

日常生活において、私たちは状況に応じた言葉や振る舞いを適切に使い分けています。例えば取引先に対して敬語を用いたフォーマルな会話をするビジネスマンは、家に帰れば、幼い我が子にわかりやすく平易な言葉で話しかけることでしょう。Webメディアの制作においても同様のことが求められます。想定する読者にしっかりと届く情報を発信するには、そのサイトが伝えたい内容に合った言葉やデザインを選択することが大切です。

トンマナとはトーン&マナーの略語で、主に広告・出版業界などで広く用いられてきた言葉です。現在ではWeb制作でも日常的に使用されています。広辞苑によれば、トーンは「①音調 ②色調 ③口調、語調」、マナーは「行儀、作法」を表します。トンマナとは、一般に雰囲気やイメージに統一感をもたせることや、そのためのルールを意味します。 Webメディアにおけるトンマナには、フォントや色味、デザインなどの視覚的な要素をはじめ、サイトのコンセプトなどを端的に表現するキーワードの設定や、文体・表記などを統一することなどが該当します。

なぜトンマナを決めることが重要か

トンマナはWebメディアの成功やコンテンツのスムーズな制作において、重要視されます。その理由として、使用するフォントやキーワード、文体、また、色味やデザインなどを通じて、その企業や商品・サービスのブランドコンセプトなどを表現できるということがあります。ターゲット層に向けた戦略的なアピールが行えれば、認知度の向上や興味の喚起、サービスの利用といった購買行動につなげられます。

また表記の統一などによって、一貫性やわかりやすさを与えることもトンマナの重要な役割です。例えば同じサイト内で、話し言葉を交えたカジュアルな文章と、「だ・である調」の硬い文章の記事が混在している状況を想像してみてください。読者の中でそのサイトに対するイメージが混乱してしまうでしょう。制作サイドにおいても、トンマナがあれば、ディレクターやデザイナー、ライターなど、複数のスタッフによって作業を進める中で、認識の相違やズレが生じることを防げます。

トンマナの作りかた

トンマナを作る手順は、企業や商品などのブランドイメージやアピールポイントを分析し、リストアップすることからスタートします。そして、それらをベースとしたキーワードを決めていきます。例えばホテルに関するキーワードなら、高級感やラグジュアリー、アクセスの良さ、女性向けなどが考えられます。病院であれば、清潔感、親切、安心、最新設備、バリアフリーといった言葉が出てくるかもしれません。可能な限り多くのキーワードを抽出し、より合致する言葉を選んで優先順位をつけてみましょう。ターゲットや具体的な読者像となるペルソナを設定し、そのような人々に響く言葉かどうかなどの観点から考えてみるのも効果的です。

使用するフォントやデザインなどの視覚的な情報も、Webメディアの印象を大きく左右します。フォントなら、可読性や視認性、判読性といった読みやすさに関わる部分に加え、イメージにふさわしいかといった視点からも選択を行ってみてください。

メディア運用で統一しておきたいトンマナ

Webメディアの制作に役立つトンマナは、キーワードやフォント以外にはどのようなものがあるのでしょうか。まずは、文体や文のテイストを検討してみましょう。文体とは文章のスタイルや表現方法のことです。具体的には「だ・である調」か「です・ます調」か、誰の視点で書かれているかなどが挙げられます。文のテイストは、無駄のないシンプルな文章にするか、柔らかくフレンドリーな文章にするかなどを決めていきます。

表記ルールでは、頻出する単語や記号の書き表し方を指定します。日本語の表記には複数の選択肢があり、例えば「子供」と「子ども」、「出来る」と「できる」、「~下さい」と「~ください」などを使い分けたほうがよい場面も出てきます。数字であれば全角か半角か、「」と『』の使い分けや引用時の表記方法などもバラつきが見られやすい部分です。単語や記号の表記をそろえることで、読みやすさや統一感などを生み出すことが可能となります。

文章の読みやすさは、1段落に含まれる文章量や段落の間に空白行を挟むか、文頭を一字下げるか、などにも影響されます。最後まで目を通してもらえるコンテンツにするためにも、段落などのレイアウトには十分に気を配りましょう。

選択する言葉やデザインのちょっとした違いからも、読者はさまざまな情報を得ています。その微妙な違いを表現し、差別化を図るために役立つのがトンマナです。消費行動を左右する可能性があることも考慮に入れ、訴求力の高いWebメディアを実現させるためにトンマナを有効活用してください。