引用や参照の正しい使い方を知り、著作権に配慮した質の高いコンテンツの制作をしませんか。引用や参照という言葉は知っていても、その詳細や正しい使い方については少々曖昧な部分もある、という方もいらっしゃるかもしれません。特に引用は著作権法による規定もあり、よく理解していないまま使っていると著作権を侵害してしまうリスクも生じます。この記事では引用と参照の違いやルールに加え、具体的な引用の方法を解説します。コンテンツ制作にあたって引用や参照のルールを確認したい方や、著作権を侵害しないために気をつけるべき点を知りたい方はぜひ参考にしてみてください。

「引用」「参照」使い方の違い

引用や参照は、記事を作成している中で何かと耳にする機会が多い言葉です。文章をわかりやすく説得力のあるものとするために、他の著作物からの引用や参照が必要となるケースはいたるところで発生します。その際には、著作者の知的財産権である著作権についてよく理解した上で、状況に応じてこれらを適切に使い分けることが重要です。ここではまず、引用と参照の違いを押さえておきましょう。

「引用」とは、書籍やインターネット上の文章をその通りに記述することです。一方、「参照」とは文章や図、グラフなどを資料として照らし合わせることを示します。また参照と類似した表現である「参考」とは、文章や図、グラフといった資料にとどまらず、人の話などの見聞きしたことも対象とし、手がかりにすることを意味します。参照や参考の場合、引用のようにもとの文章をそのまま持ってくるのではなく、自分の言葉で要約することが求められます。

引用は著作権法でさまざまなルールが定められており、正しく運用できていなければ、盗用や剽窃と見なされ、著作権を侵害してしまうリスクがあるので注意が必要です。このことからも、ある文章について、それが引用したものなのか参照したものなのか、またこれらの行為に関する正しい知識は、信用性の高い良質なコンテンツを作成する上で必須の要素と言えるでしょう。

著作権侵害とならない「引用」「参照」のルール

著作権者からの許可がない状態で引用が行われる場合、著作権法第32条1項では以下のように定めています。

“公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。” 出典:公益社団法人著作権情報センター

なお、著作者の死後50年以上が過ぎた著作物、創作性のないもの、法律などは、著作権法上の保護対象とならず、基本的には引用が可能です。以下では、さらに具体的なルールを見ていきましょう。

・引用の必然性がある
引用することで説明がより明瞭になるといった場合には、適切と判断されます。

・主従関係が明らかである
量と質の両面から見て、あくまで自分の文章が主であることが求められます。文章の大半を引用が占めるケースでは、著作権の侵害と見なされる可能性も考えられます。引用の範疇を上回り、他の著作物から多くの文章を掲載する場合は転載と呼び、著作権者からの許可が不可欠です。

・引用文は改変しない
引用文に変更や手直しを加えるには、著作権者からの許可が必要です。一方、参照や参考に関しては法律による規定がありません。しかし、執筆に使用した文献やWebサイトなどは文末にまとめ、しっかりと明記しておくことが著作権に関するトラブルの回避につながります。

具体的な「引用」の方法

文章を引用する際には、どこからどこまでが引用した文章かを示すことが求められます。具体的には、引用文をかぎかっこ「」や、ダブルクォーテーションや二重引用符と呼ばれる“”の記号で囲む方法があります。

加えて、引用時に使用した書籍やWebサイトは、引用のすぐあとに出典として記すのが一般的です。書籍であればタイトルや著者名など、Webサイトの場合にはサイト名やURLを明記しましょう。

またWebコンテンツにおいて、他のサイトから引用を行うケースでは、リンクが張られることもあります。参照や参考と同様、引用に使用した著作物も文末にまとめて明示することを忘れずに行ってください。

引用や参照の正しい運用は、クオリティの高いコンテンツを制作する上で避けては通れないものです。しかし、制作に関わる方が自発的に調べない限り、その詳細については知らないままである可能性もあります。特に引用は著作権法で規定されている事項もあり、十分に理解した上で行うことが必要です。自社サイトを運営する際には、引用や参照をする際の記載方法などを明確にしておくことで、著作権侵害などのリスクを軽減できるだけでなく、統一感のあるサイト作りにも役立ちます。自社の信用を維持していくためにも、引用や参照のルール・使い方をしっかりと理解し、良質なコンテンツの発信を目指していきましょう。